女性の身だしなみの一つとして、ネイルが一般的になっています。同時に、ネイリストの需要もますます高まる一方です。そもそも、ネイルはいつの時代にはじまったものなのでしょうか?意外にも、古くから爪を何らかの色に塗るといったことは、行われていたようです。

最初は、オシャレというよりはおまじないのような意味で、ネイルが行われました。ネイルをすることができるのも、高貴な身分の人など限られた人だけです。ネイルの歴史について、見ていきましょう。

ネイルの歴史は古い…古代エジプトにもあったネイル習慣

クレオパトラもネイルに夢中?


新しい習慣化と思いきや、ネイルは古代エジプトにもあったのが確認されています。

ヘンナという植物の花の汁を利用して、色付けが行われていました。当時は、赤色を神聖な色と考えていたので、男女ともに赤のネイルが主流です。濃い赤色は身分が高い者だけに許される色で、その他は薄い色しか使用できなかったようです。

呪術的な意味合いを強く持っていたネイルは、遺体を埋葬する際、その爪にも塗られています。

マニキュアリスト(ネイリスト)の登場は19世紀

現在のネイリストが登場したのは、19世紀のことです。身だしなみとして一般女性にもネイルの習慣が知られるようになりました。とはいえ、ネイルを施す道具は非常に高価だったために、庶民がネイルをすることは叶いませんでした。

蜜蝋や油を研磨剤として使用して、セーム皮で磨く手法です。色はナチュラルなピンクが好まれていました。

日本の場合…飛鳥奈良時代には爪を赤く染めていた?


日本でも赤色を特別な色と考え、奈良飛鳥時代には「紅殻」(べにがら)酸化鉄を主成分としたもので爪を赤く塗っていました。平安時代になってからは、遊女によって化粧が一般階級に知られることとなりました。明治時代にはフランスからマニキュア術が伝えられ、70年代に、アメリカブームでネイルの専門サロンが紹介されたことが、現在のネイルの基礎となっています。